日時 : 平成29年7月5日(水) 16:00~17:00
場所 : 発生医学研究所1階 カンファレンスルーム
リボソームによる翻訳の開始コドンはAUGだが、GUGやCUGなど非 AUG 開始コド ンからの翻訳開始が最近注目されている。これらの非 AUG 開始コドンが幅広い生物 種においてみられるのはどうしてだろうか?原核生物では、例えばGUGコドンを使 うことで翻訳開始を RNA構造変化によって効率よく調節することが可能になる。真核生物では非AUGコドンからの開始は通常は高くないが、翻訳開始因子のバランス が崩れると高まる。これを防ぐために真核生物には5MPと呼ばれる調節因子が存在 する。5MPは癌化を促す因子である。非AUG開始コドンは癌抑制遺伝子や癌原性遺 伝子の翻訳開始にも使われており、非AUG開始コドンが癌化とその抑制にどう関連するのか考察したい。
連絡先:生殖発生分野 中村 輝 (内線6557)
浅野桂先生は、長年米国で研究室を主宰されており、一貫して真核生物における翻訳開始反応機構の研究を進めておられます。生化学解析を主体する研究ですが、新しい視点や研究のヒントを得る良い機会になるかもしれませんので、是非来聴下さい。
共催:発生医学研究所 共同利用・共同研究拠点、熊本大学 国際先端研究拠点