脂質は、細胞やオルガネラ(細胞小器官)の構造を決定づける生体膜の構成成分です。脂質は大きな構造多様性をもちますが、これは生命活動に不可欠であり、生体内ではその状態が厳密に制御されています。膜脂質の構成バランスが崩れることはさまざまな疾患につながります。膜機能を維持する上での脂質の役割を明らかにし、得られた基礎的な知見をヒトの健康や疾患の理解に役立てることを目指しています。
私たちは、脂質の状態がどのように調節され、多様な生命現象にどう関与しているのか、その分子基盤を探求しています。中でも特に、細胞のエネルギー産生に不可欠なオルガネラであるミトコンドリアに焦点を当てています。細胞内の脂質動態を測り、操作することにより、以下のような問いに取り組んでいます。